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2021年シーズン 日本人選手を獲得したサイゴンFC

2020年12月、ベトナムサッカーリーグのVリーグに属するサイゴンFCが松井大輔選手を皮切りに日本人選手やJリーグに在籍したことがある選手を続々獲得したというニュースが話題となり、ベトナム代表戦しか感染しない”にわかベトナムサッカーファン”をも歓喜させました。

松井大輔の偉大さ

日本の友人(サッカー好きやそうでない人も)から、既にニュースで知っていた私に知らないと思ってか、松井大輔選手のベトナム サイゴンFCへの移籍のニュースを知らせてくれた人も多くいました。

松井大輔選手はベトナムサッカーリーグ初の日本人選手ではないのに、これまでに色々な人が教えてくれるというのは、『松井大輔』の偉大さ、ネームバリューの大きさを初めて思い知らされました。

サイゴンFCとは

サイゴンFC(英語表記:Sài Gòn Football Club)とは、ベトナムのホーチミン市にホームを置くサッカークラブです。現在は、ベトナムのサッカーリーグ VリーグのV1(Vリーグ1)に属しています。

サイゴンFCの歴史

サイゴンFCは、もともとベトナム人民軍が所有していたサッカークラブ『テーコンFC』に端を発し、2009年にベトナム人民軍が『テーコンFC』の解散を決め、最初にトップチームが売却されラムソン・タインホアFCとなりました(翌2010年にはBチームも売却)。

2011年からはハノイT&T FC(現 ハノイFC)のBチームとしてプレーをはじめ、2012年にはVリーグ2(ベトナム・ナショナル・フットボール・ファースト・リーグ)で2位の成績を残しVリーグ1への昇格権利を得るが、Vリーグの規定で同一の親会社が同一のカテゴリーで複数のチームを持つことが出来ないため、Vリーグ1への昇格が出来ませんでした。

2013年にクラブは売却されて、ハノイFCとなりました。

その後、2016年のシーズン途中に、ホームタウンをホーチミン市へ移転し、クラブ名をサイゴンFCに改名しました。(ハノイT&T FCは、2017年にハノイFCと改名)

2020年シーズンはVリーグで3位でした。この成績は、クラブ創設以来の最高順位です。

サイゴンFCのホームスタジアム

サイゴンFCのホームスタジアムは、ホーチミン市10区にあるトンニャット・スタジアムです。このトンニャットスタジアムを本拠地とするサッカークラブは、ホーチミン市をホームタウンとするサイゴンFCとホーチミンシティFCの2チームがあります。

住所:138 Đào Duy Từ, Phường 6, Quận 10, Thành phố Hồ Chí Minh

*ホーチミン市には、サイゴンFCとホーチミンシティFCの2つのクラブがあります。

サイゴンFCには日本人トレーナーが在籍

2020年8月より株式会社ワイズケア(東京 池袋)が運営するホーチミン院『治療院re:Style(リスタイル)』の元スタッフである増田翔一氏がトレーナーとして在籍しています。

増田翔一氏は、鍼灸師・柔道整復師・アスレチックトレーナーの資格を持っているようです。

ベトナム1部サイゴンFC、日本人の理学療法士が加入 トルシエ監督の紹介で
ベトナム1部サイゴンFCに先月、日本人理学療法士の増田翔一氏が加わった。傷害予防や選手のパフォーマンス強化の面で重要な役割を果たすと期待されている。

ベトナムフットボールダイジェスト


(注意)ベトナムフットボールダイジェストでは、理学療法士として紹介されていますが、株式会社ワイズケアのフェイスブックページでは、『鍼灸、柔整、アスレティックトレーナーの資格を持っていますが、理学療法士となっています(・・;)』と記載されていたので、理学療法士とは記載せずトレーナーとしました。

2020年5月よりFC東京と提携

2020年5月8日にFC東京とサイゴンFCとの提携が発表されました。

今後は、FC東京がサッカースクール事業やクラブ運営全般(地域貢献活動など含む)、アカデミー組織立ち上げなどに協力するということです。
ちなみに契約合意をしたのは2020年4月30日(南部解放記念日)です。

提携により日本人スタッフ2名を派遣

FC東京から藤原兼蔵グローバル推進部長と普及部の大島翼コーチの2名が、サイゴンFCに派遣されます。

藤原兼蔵

東京都出身、1974年6月20日生まれ。
都立駒場高校サッカー部、東京学芸大学蹴球部に所属。大学卒業後は、一般企業に勤務しながら、母校(都立駒場高校)のサッカー部にてコーチを8年間務め、2005年から英国立大学リバプール大学大学院サッカー産業MBAへ留学。MBS取得後は、Jリーグクラブに就職。横浜FC執行役員事業統括部長としてスポンサー収入、興行収入などを統括していました。そして現在はFC東京のグローバル推進部長として就労中。

大島翼

埼玉県出身の元Jリーガー、1983年12月9日生まれ。
伊奈学園総合高等学校サッカー部、筑波大学蹴球部に所属。大学卒業後は、ヴァンフォーレ甲府(J1)、ファジアーノ岡山FC(中国、JFL、J2)、松本山雅FC(JFL)、カマタマーレ讃岐(JFL)に在籍。
引退後は、指導者としてファジアーノ岡山FCに復帰し、2016年からFC東京の普及部コーチとして就労中。

サイゴンFCに所属するJリーグ経験者

2020年12月に突如としてサイゴンFCへの移籍が発表されたJリーグ経験者は合計4人(日本人選手3人を含む)です。その4名について紹介します。

松井大輔 (まつい だいすけ)

京都府出身のプロサッカー選手、1981年5月11日生まれ。

出身地の京都を離れ、鹿児島実業高校サッカー部に所属。2000年より三浦知良が在籍していた京都パープルサンガに加入。京都パープルサンガで5シーズン過ごし、フランスのルマンに移籍。フランスで4チーム、ロシア(レンタル移籍)、ブルガリア、ポーランドを経て、2014年にJリーグへ10年ぶりに復帰。ジュビロ磐田で4シーズン過ごした後、ポーランド2部のオードラ・オポーレへ移籍。
2018年、再びJリーグへ復帰。横浜FCにて3シーズン過ごし、2020年12月3日にサイゴンFCへ移籍が決定。

サイゴンFCでの背番号は10番。

高崎寛之 (たかさき ひろゆき)

茨城県出身のプロサッカー選手、1986年3月17日生まれ。

茨城県立古河第三高等学校サッカー部、駒澤大学体育会サッカー部に所属。大学卒業後、浦和レッドダイヤモンズ(通称 浦和レッズ)に加入。浦和レッズ(J1)にで4シーズン(J2の水戸ホーリーホックへ期限付き移籍 1シーズン含む)過ごし、その後はヴァンフォーレ甲府(J2)、徳島ヴォルティス(J2、J1)、鹿島アントラーズ(J1)、松本山雅FC(J2、J1)、FC岐阜(J3)を経験。

2020年12月23日にサイゴンFCへ移籍が決定。背番号は9番。

*鹿島アントラーズ時代に、期限付き移籍にてモンテディオ山形(J1)、松本山雅FC(J2)の2チームを経験。

公式YouTubeチャンネル

ベトナム入国後、2021年1月9日までの隔離期間中、2021年1月3日に開設したYoutubeチャンネル。

YouTube チャンネル : https://www.youtube.com/channel/UClx8AkWKojUCgtpdFP1Xueg

禹相皓 (う さんほ)

北海道出身のプロサッカー選手、1992年12月7日生まれ。

北海道出身ですが、国籍は大韓民国です。2015年よりFC KOREAに加入。その後、韓国、モンテネグロを経て、2018年よりJリーグに。FC岐阜(J2)、愛媛FC(J2)、栃木SC(J2)へ所属していました。

2020年12月24日、サイゴンFCへ移籍が決定。背番号は不明。

*FC KOREA(コリア)という名前ですが、日本 東京都を本拠地とする社会人サッカークラブで在日朝鮮人・在日韓国人を中心に選手が在籍しています。

*FC岐阜時代に愛媛FCへの期限つき移籍(約半年)をしていました。

苅部隆太郎 (かるべ りゅうたろう)

東京都出身のプロサッカー選手、1992年12月19日生まれ。

青山学院高等部サッカー部、明治大学サッカー部に所属。2015年よりFC岐阜(J2)に加入。2016年9月に膝の怪我を理由に引退するも、2017年インドネシアでプロ復帰。2018年2月より4ヶ月間、ベトナムサッカーVリーグのタインホアFCに在籍。2018年6月からはタイ、その後、マレーシア、タイを経て、2020年12月29日にサイゴンFCへ移籍が決定。

モデル並みのルックスで、長身と活躍すれば人気が出そうな要素満載。

松井大輔以外、FC岐阜に在籍経験

所属していた期間が被っていたことはないが、松井大輔以外の3選手はFC岐阜に在籍していた経験があり、何とも不思議な運命ですね。またサイゴンFCがFC東京と提携しているものの、FC東京からの移籍者はいないのも何だか面白い。

サイゴンFCの観戦チケット

サイゴンFC戦を観戦するためにチケットが売られているサイトがないか検索をしたのですが、インターネットで売られているサイトは見つけられず。

サイゴンFCのホームページで紹介されているのは、トンニャットスタジアム、電話、フェイスブックページでした。

ベトナム語が出来なくても買えそうなものは、スタジアムでの直接購入だと思います。

チケットの種類

  • A1:100.000 VND
  • A2,A3:60.000 VND
  • B,C,D:20.000 VND
サイゴンFC、トンニャットスタジアムの2020年座席別価格表
サイゴンFC ホームページより
サイゴンFC、トンニャットスタジアムの2020年座席表
SaigonFC ホームページより

*価格や座席情報は全て2020年シーズンのもの。2021年シーズンの価格や座席情報がホームページに記載がないため、価格など変更になっている場合があります。ご注意ください。

Vリーグの外国人選手登録枠

ベトナムのサッカーリーグ Vリーグの外国人選手登録枠は2018年に2人までに減らされていましたが、2019年に3人まで登録が可能となりました。よって現在のVリーグにおける外国人選手登録枠は3人となります。

ただ外国人選手登録枠以外に、Vリーグには特別枠が存在します。それは、AFCチャンピオンズリーグやAFCカップの出場権を得たクラブに限り、AFC(アジアサッカー連盟)加盟国の選手を追加で1人登録することが可能です。

サイゴンFCは、Vリーグ 2020年シーズンにおいて3位だったことからAFCカップの出場権を得ており、今シーズンは外国人選手登録枠が4人までとなります。

このことから、2020年末にサイゴンFCへの移籍が決まったJリーグ経験者4名(日本・韓国共にAFC加盟国)を2021年シーズンは同じピッチで見られる可能性があります。

Vリーグ在籍経験のある日本人選手

ベトナムサッカー Vリーグに今まで在籍したことがある日本人選手は、2003年に伊藤壇選手がFCサイゴン・ポート(現 ホーチミンシティFC)に1シーズン在籍、2016年に日本代表経験のある井手口陽介選手の兄 井手口正昭選手(翌2017年4月まで)がホアンアイン・ザライFC(HAGL)に在籍、2018年に苅部隆太郎選手(先述した2020年12月末にサイゴンFCに移籍)が4ヶ月間 タインホアFCに在籍していました。

*2018年、ホーチミンシティFCで元ベトナム代表監督の三浦俊也 氏が監督として在籍していました。当時のクラブの会長はJリーグでも活躍したレコンビンでした。

*ホアンアイン・ザライFC(HAGL)は、2021年シーズンのVリーグの開幕戦では松井大輔選手が在籍するサイゴンFCと対戦しす。

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